What's MP3?少し改訂版:本当にほんの少し(2003/01/17)

MP3って何?(この情報は99'12月のデータを基に作られました。ちょっと古いかも)

MP3って最近良く聞く言葉だと思いませんか?インターネットやってる時のバナー広告やPC雑誌なんかで良く出てきますよね。MPといってもマシンガンやアメリカ軍のけんぺーくんではありません(笑)。

「MP3」とは、サウンドデータを圧縮して記録する方法の一つです。
MP3とは、正式には「MPEG Audio Layer3」の略で、ちょっと詳しく言うと、動画や音声データをコンピュータで扱えるように変換する方法であるおなじみMPEG(「Moving Picture Expert Group」)の基準の一つです。このMPEGには動画データを扱う「MPEG Video」とサウンドデータを扱う「MPEG Audio」の二つがありますが、「MPEG Audio」は、その中でも用途に応じて、Layer1、Layer2、Layer3と分類されます。こちらMP3は、その中の第3の規格(なんかカッコイイ)Layer3と言うことになります。ちなみにLayer2は、VideoCDで使われているそうです。

MP3はなんで良いの

じゃあ、もっと具体的にMP3ってどこがどう良いのかって言うと、MP3は音楽CD並の良い音(厳密には音声データ)をぐぐーっと圧縮して小さく出来るので、インターネット上でのやり取りが早くて簡単なこと、つまりお店に行かなくても好きな曲、聞きたい曲がインターネットで簡単に手に入れられるようになること、その曲をパソコンや、ウォークマンみたいな小さな再生専用機にダウンロードして聞くことが出来るなどの大きな利点があります。さらにデータはスマートメディアやコンパクトフラッシュなど、デジタルメディアに記録されるので、テープやMDより小さく、再生機もモーターが要らないのでものすごく小さくすることが出来ます。 また、デジタルデータ同士のやり取りではほとんど音の劣化が無いと言うことだそうです。

これをまとめると、

@音声(音楽)データが軽く作れる。
A軽いからインターネットで配信できる。
BそのMP3データをパソコンだけでなく小型再生機で聞ける。
Cその再生機はテープやMD用よりさらに小型化出来る。

というカンジですね。

MP3の中身?

MP3は標準的なCDのデータ(16bit 44.1KHz)を1/10〜1/11に圧縮することが出来ます。良く例に出される言い方をすれば、音楽CDの1曲を50MBとするとそれが大体5MBくらいに圧縮されるということです。 具体的な圧縮の方法は

@可変長符号化
同じ内容のデータをまとめておく。つまり「☆☆☆☆☆☆☆」なら、「☆×7」と記録しておくわけです。


A知覚符号化
人間の聞き取れる周波数(可聴領域)以外の周波数をカットして記録したり、大きな音に隠れてしまう(マスキング効果)小さな音(周波数)のデータをカットしたりして、人間の耳に聞こえる音のみ記録してしまう方法、
といったやり方です。

ちなみにMP3はデータを軽くするためのみに特化した技術なので、軽くしたデータを再びもとの完璧なデータに「伸張」(圧縮データを元の容量に戻す)することは予定されていません。これを「不可逆圧縮」方式と言います。

MP3の楽しみ方

良く使われる方法では、音声データを一度パソコンで良く使われるWAVEデータに変換した後、そのWAVEデータをMP3データに変換するという方法がとられます。WAVEに変換する手間を省いて直接MP3にする方法もあるようですが、それほど難しくも無く、変換ソフトも手に入りやすいと言う理由から一般的にはこの2段変換(イナズマンみたいだ!←古い)が用いられます。

とりあえずパソコン、音楽データ、そしてWAVE作成ソフト、MP3作成ソフトが必要です。 MP3ソフトは、WAVEからの変換機能と、MP3を楽しむプレイヤー機能が一緒になったものが便利なようです。 「SCMPX」(S.Chiba氏によるフリーソフトウェア)が有名ですね。インターネットからのダウンロードやパソコン雑誌の付録CDなどで簡単に手に入ります。

まあ、MP3で音楽を楽しむだけならMP3プレイヤーをインターネットや雑誌の付録CDで手に入れて、 MP3そのものもインターネットでダウンロードして聞くというのが一番楽です(違法サイトを認めてるわけじゃないわよ!)。 と、書いたのは1999年、大予言もハズレにハズレた年のことで、現在はフリーウェアで、PC上でCDからMP3をバンバン作成できるフリーソフトが雑誌の付録&ダウンロードできるので、 CDそのものを持っているのならそっちの方が簡単ですね。私はインプレス社の「インターネットマガジン」の付録CDを使ってます。

MP3ファイルを聞くためのソフトとして
@SCMPX(S.CHIBA氏作成のフリーソフトウェア)
AWinamp(Nullsoft。定番フリーウェア)
BMACAST(マッキントッシュ用。@Soft.Incによるシェアウェア)
CCD2WAV32(もろぼし☆らむ氏作成のフリーソフトウェア)
Dウィンドウズメディアプレイヤー(Win、Mac用ともに在ります)

が有名です。これらのプレイヤーはインターネットや雑誌のCDで比較的手に入りやすいものです。現時点ではMACAST以外はフリーソフトウェアのようです。
使い方は簡単で、MP3データを配信しているホームページからMP3データ(聞きたい音楽ですね)をダウンロードします。1曲平均4MBくらいをダウンロードするのに56Kbpで十数分かかるそうなので、ここはやはりFTTHがお勧めです(さりげなく宣伝(^_^;))。
MP3データがダウンロード出来たら、それをダブルクリックするか、ドラック&ドロップでMP3プレイヤーのアイコンなどに落とせば演奏が始まります(例:Winmapの場合)。

MP3プレイヤーは色々種類があって、自分の好みのものをデザインや機能で選ぶことが出来ますが、MP3プレイヤーにはプレイヤーのデザインを自分の好みに変更することの出来る「Skin」と言う機能がついています。これであなたのパソコンに自分だけのオリジナルデザインのプレイヤーを持つことが出来るわけです。

MP3のダウンロードと著作権

現在MP3データを配信しているWebページは数多く、大手のWebページは既存の曲の著作権をクリアしたり、新曲やアーティストのデビューを目的とした無償ダウンロードページ等がありますが、一時MP3ファイルが手軽に作成できることをいいことに著作権を無視した違法MP3サイトが目立ちました。 昨年「JASRAC」や「日本レコード協会」が中心となって、MP3の違法な配信をするWebページを追放するキャンペーンを行い、かなりの違法Webをなくすことに成功しました。つい最近では人気ミュージシャンの新曲を勝手にアップロードしていた高校生が逮捕された事件があったので、ご記憶の方もいらっしゃると思います。

著作権については、特に音楽に関係するもので「私的複製に関する特例」が有りますね。個人の極めて狭い範囲で(家庭内とか)かつ、報酬やそれに類するか近似する行為の一切無い範囲で、個人が楽しむ為だけに限った複製を認めると言うもので、当然MP3の作成やダウンロードにも適用されます。
MP3を作成し自分で聞く分には問題はありませんが、これを勝手にインターネット上にアップロードして販売したり、お金を取らなくても不特定多数の人間に配信すると言うことは重大な著作権侵害になります。また、そのようなWebページからMP3ファイルをダウンロードすることも、罰則は無くても違反行為の助成を促すことになりますので、絶対許されることではありません。

MD,DATのようなデジタル方式の録音の機能を持つ記録媒体を使って録音をする場合は、その機器(ハード)、記録媒体(ソフト)の購入時に著作権者、実演家、レコード製作者への補償金を支払うことが必要となっています。実際に補償金はハードやソフト購入価格に含まれています。このようにMP3も同じデジタルデータとして、将来的にはMP3ファイルや作成&プレイソフト、ハードに補償金の上乗せを行うことになると思います。

インターネットからのMP3のダウンロード例

Emusic.com
ここではアメリカの有名アーティストの曲を購入することが出来ます。 購入方法は

@ここへアクセスし、アーティストやジャンルでリンクをたどります。
Aお気に入りの曲や聞いてみたい曲のイントロを聞くことが出来ます。
B購入したい曲のチェックボックスにチェックをつけます。
C「ADD TO CART」をクリックすると、購入チェックした曲のリストが出ます。
DOKならば「Create Nwe Account」をクリックし、購入に必要な名前、クレジット・カード番号等を入力します。ここでユーザー登録が終わると曲がダウンロードできます。以後はパスワードとメールアドレスのみで曲が購入できるようになります。


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以下の著書を参考にさせていただきました。
「MP3 a GO GO!!」(一條真人著 株式会社秀和システム刊)
「VisualC++6.0でつくるMP3Playerプログラミング」(高橋政雄著 エーアイ出版刊)
「月刊 Internet Magazine」(インプレス刊)